『シ』のない家の住人たち。

 う~ん…少し考えてしまったことがあったので、ここで書いてみようかと…(苦笑)つい先日、書店で『死の壁』なる本の、前書き分ぐらいをぱらぱら立ち読みしたんですわ。(ベストセラーの平積み棚にある本なので、ご存知の方多いかな?(^^))全部読んだのではなく、一部ぱら読みというのがいけないんだと思うんですけど、ちとばかり『極論だなぁ』と思うところがありつつも、どこか冷めた目で読んでいたんですよ(いや、立ち読みで冷めてるも何も…(苦笑))で、そのとき。

 ふと、先日自分が越したばかりのマンションと、母上の言葉を思い出しました。

 物干し竿を抱えて、エレベータに乗り込もうとしたときのこと。案の定、まともに入る長さじゃない!仕方がないので斜めにしてみたり、いろいろ方向を変えて悪戦苦闘してみたのですが、これがどうやっても入らない!竿なんてたいした重さじゃないし、かさばってるだけだもん!と開き直って、抱えて階段をえっちらおっちら。(それほど高層階に住んでいるわけではないので、階段使ってもさほど苦にはならないのデス)
『こんな調子じゃ、棚は長すぎて横にしたまま乗せられないね~』とぼやいていると、母上が一言。

人間が横になったぐらいの長さのものなら大丈夫でしょ。エレベータの壁面のどこかは開くようになってるはずだから

『…?』

何を根拠にそんな、壁面に穴だなんて。でも、母上の発言が気になって、わざわざエレベータの中を確認しに行っちゃいましたよ。
 しかしです。四方の壁面を隅々までみたところで、そんな穴が開くような扉らしきものは見当たらない。意地悪してものすごい隠し扉になってるのか?!などなど勘ぐってみた所で、やはりそんなものはみつからないのでした…それを報告したところ、

ここのマンションは人は絶対死なないとでも思ってるのかね?

 そこで、はじめて『なるほど!』と思いました。そうなんです。自宅で人が亡くなった場合、死体だけを生のままで運び出す…なんてことはしないんですよ。きっちり棺桶に収めた状態で運ぶはずなんです。だとすると、このマンションの高層階部分(いえ、そんなに背が高いマンションではないんですケドね(笑))の方々は、エレベータで棺桶を運び出すことが出来ないんです。いや、たてて入れればもちろん可能なんですけど、その場合、中身がどのような状態になってしまうかは…想像つきますよね?

そして、階段で降ろすという手段を考えたとき、恐ろしいことに気付きました。

ここの階段、狭い上にぐるぐるまわってるから、途中の踊り場ですら棺桶なんて置けない!

階段の作りが外階段式、所謂非常階段なんですよ!こんなところ十数階分も棺桶運び降ろすだなんてことをするぐらいなら、エレベータの方がまだましですわ。

 でも…母上の一言があるまでは、気にしていなかったんですよね。確かに『死』を想定した住居選びというのは、ほとんどの方がしないんでしょうが、感覚的に自分が『死』から、まだ離れた場所にいるのかなぁ?って思っちゃいました。その点、どうしたって母上の方が、確実に『死』に近い場所にいる。

 『死の壁』の一節には、まさにこういう団地のことが書かれていたんですよ。
誰も死なない団地…死が想定されていない団地。買い手が若い世代であり、そんなに年をとるまではここにいないだろうから…というのが理由らしいんですが、今の時代、病死、事故死、過労死なんて、どの世代にもある話なんですよね。それがすっぱり切り捨てられている…(うちのマンションも同様…(´ヘ`;))
 そして、『死の壁』でとりあげられているその団地の屋上は、自殺の名所になっているという現象。皮肉なもんですよね。『死』から遠い世代の人間しかいないだろうと想定された場所で、死者が続出。それをみて施工主はこう言うんでしょうか…

運び降ろす必要なんかないでしょ?だって勝手に飛び降りてくれるんですから

今日はちょっとブラックにしめてみました(^^;) どっぺん。。。

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by r_elemental | 2004-06-03 20:13 | 折り詰め作成中(日常雑記)
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